イシンファーマ株式会社との資本業務提携についてのお知らせ
東邦ホールディングス株式会社(本社:東京都、代表取締役 CEO 兼 CFO:枝廣 弘巳、以下「東邦ホールディングス」)は、このたび、イシンファーマ株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:臼井 玲、以下「イシンファーマ」)と資本業務提携を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1.資本業務提携の理由
東邦ホールディングスは、医療・健康・介護分野に携わる企業集団として、「全ては健康を願う人々のために」のグループ・スローガンの下、医薬品卸売、調剤薬局、医薬品製造販売、顧客支援システムの開発・提供等の事業を展開するとともに、地域医療連携や在宅・介護分野への取り組みを積極的に推進しております。
イシンファーマは2008年9月に創業したバイオベンチャーで、現在、指定難病の遺伝性慢性皮膚疾患である表皮水疱症の治療を目的とした再生医療等製品の開発(ISN001)に取り組んでおります。本製品は、既に治験段階に入っており、製造販売承認申請に向けた最終段階にあります。また、遺伝子導入ベクターの世界的権威であり細胞療法や遺伝子治療の分野で顕著な成果を上げているカリフォルニア大学サンフランシスコ校の笠原典之教授との共同研究により、遺伝子転送による革新的な創薬プラットフォームをベースとして間葉系幹細胞を応用した難病治療剤の開発を進めております。
東邦ホールディングスは、中期経営計画「次代を創る」の具体的施策の一つに「スペシャリティ製品フルラインサービス」を掲げ、今後の成長が期待される再生医療等製品をはじめとするスペシャリティ製品の取り扱いを通じ、国内の医薬品流通において必要不可欠とされるポジショニングを確立すべく取り組んでおります。今回、イシンファーマが有する研究・開発機能やネットワーク、評価機能と、当社グループの経営資源を組み合わせることで、営業力の一層の強化と企業価値の更なる向上を図ることができるものと判断し、同社に出資することといたしました。本出資を通じてイシンファーマの研究開発を支援するとともに、同社製品の外観検査・出荷判定・流通においても全面的に協力してまいります。当社グループは、再生医療等製品の知見を深め、安定的な流通体制を確立することで、難治性疾患に苦しむ患者様が安心して革新的な治療を受けられるよう尽力してまいる所存です。
2.イシンファーマ株式会社の概要
(1)商号 : イシンファーマ株式会社
(2)所在地 : 東京都中央区日本橋本町二丁目3番11号
(3)代表者 : 代表取締役 臼井 玲
(4)設立年 : 2008年9月3日
(5)事業内容 : 再生医療等製品の開発、製造及び販売
(6)資本金 : 599百万円
(7)決算期 : 12月31日
3.ISN001について
ISN001の適応症となる表皮水疱症は指定難病(三十六)である遺伝性の皮膚疾患です。生涯にわたって日常生活の軽微な外力で表皮が剥離して全身に水疱、びらん、潰瘍を形成され、強い疼痛と瘙痒が伴います。
ISN001は、健常人ボランティアから採取されたヒト(同種)脂肪組織由来間葉系幹細胞を含むゲル状のシート製剤です。間葉系幹細胞特有の多岐にわたる作用を介して、抗炎症、血管新生、肉芽形成、表皮形成を促し、皮膚潰瘍病変が修復、再生が期待されます。新たに正常な生体成分を供給するため、疾患の類型に依存せず幅広い患者での可能性があります。
また、製剤上の工夫によりディープフリーザーで長期保管することが可能で当社グループが保有する医薬品物流の仕組みで医療機関に届けることができ、医療機関において保存する場合には必要な時にいつでも使えるという特長があります。
4.今後の見通し
本件にともなう業績への影響については、現時点では軽微でありますが、中長期的には当社グループの企業価値向上に資するものと考えております。今後、適時開示の必要性が生じた場合には速やかにお知らせいたします。